はじめに——「やりがいがない」のに理由が言えない、という20代の悩み

仕事にやりがいを感じない。でも「辞める理由」を聞かれると言葉が出てこない。

ひどいハラスメントがあるわけでもない。給料が極端に低いわけでもない。でも月曜朝に「行くのが楽しみ」とは思えない——そういう「まあまあ」状態に悩む20代は少なくありません。

この記事でわかること:

  • 仕事にやりがいを感じない20代に多い3つの原因
  • 「まあまあ」状態を放置し続けることの本当のリスク
  • 現職改善・情報収集・転職、それぞれの具体的な最初の一歩

やりがいがないこと自体は珍しくありません。大切なのは、その状態を「惰性で続けるか・意識的に選び直すか」です。

「不満がない」は「満足している」とは違う

「仕事どう?」と聞かれて「まあ、ぼちぼちかな」と答えたことがある人は多いと思います。

その「ぼちぼち」を解読すると、こういうことです。

職場の人間関係が最悪なわけじゃない。給料が極端に低いわけでもない。特にひどいことをされたわけでもない。でも、月曜日の朝に「行くの楽しみ」と思うかといえば、そうでもない。

「不満がないなら幸せじゃないか」という人もいます。でもそれは、「痛みがないことと、健康であることは同じだ」と言っているようなものです。全然違います。

20代が仕事にやりがいを感じない3つの原因

仕事へのやりがいが薄れる背景には、いくつかのパターンがあります。一般的に挙げられる原因を整理します。

原因① 成長実感がない・スキルが伸びていない感覚

毎日同じ業務の繰り返しで、「去年より上手くなった」「何かを達成した」という感覚がない。この「成長の手応えのなさ」はやりがい低下の大きな要因の一つです。

新しい挑戦や裁量が少ない環境だと、この状態になりやすい傾向があります。

原因② 自分の仕事が何に貢献しているかわからない

仕事の全体像が見えず、自分の作業が最終的に「誰の、何の役に立っているか」がわからない状態です。特に大企業や工程が細かく分割された職場で起きやすいです。

「ただ作業をこなしている感覚」が続くと、やりがいより消耗感が勝ってきます。

原因③ 「これが自分のやりたいことか」という疑問がある

入社前に期待していた仕事と実態がかけ離れていたり、「本当はもっと別のことがしたかった」という感覚が拭えなかったりするケースです。

この場合、今の職場で改善できる部分と、そもそも方向性が合っていないという問題を区別することが大切です。

「まあまあ」が続くことの本当のコスト

「まあまあ」という状態は、表面上は問題がないように見えます。だからこそ、そのコストが見えにくいです。

キャリアの選択肢が静かに閉じていく

20代のキャリアは特に「やり直しがきく時期」です。ポテンシャル採用が有効で、未経験の業界でも挑戦できます。

でも30代に入ると、この窓は少しずつ閉じていきます。「もっと自分に合う仕事があるかもしれない」と思いながら5年間「まあまあ」を続けていると、気づいたら動けるタイミングが過ぎていることがあります。

緊急じゃないから後回しになる。でも後回しにした代償は、後から効いてきます。

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仕事へのモチベーションがじわじわ下がる

「まあまあ」の状態は、急には悪化しません。でもじわじわと消耗します。

「こんなものかな」という感覚が積み重なると、仕事への期待値が下がっていきます。やがて「どうせ変わらない」という諦めが生まれ、新しいことへの意欲まで失われていくことがあります。

「自分で選んだ」という感覚が持てなくなる

今の仕事を「好きだから続けている」のと、「やめる理由がないから続けている」のでは、同じ場所にいても意味が全然違います。

後者は、主体的な選択ではなく惰性です。惰性で続けている時間が長くなるほど、「自分で選んでいる」という感覚が薄れていきます。

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自分の状態を確認する3つの問い

「今すぐ転職しろ」という話ではありません。まず自分の状態を正直に見ることが先決です。

問い1:今の仕事を、自分で選んでいるか?

「やめる理由がないから続けている」なら惰性。「メリットがあるから今は続けている」なら意志。同じ行動でも、根拠が違います。

問い2:5年後も同じ状況にいたとき、後悔するか?

「別に後悔しない」なら、今の場所が本当に合っているかもしれません。「後悔しそう」という感覚があるなら、何かを動かす必要があるサインかもしれません。

問い3:「ここじゃないかもしれない」という感覚があるか?

論理的な理由がなくても、「なんか違う」という感覚は一つの手がかりです。「根拠がない」と即座に切り捨てず、少し立ち止まって考えてみることをおすすめします。

「やりがいがない」と感じたときの3つの方向性

仕事への満足感が低い場合、大きく3つの方向性が考えられます。

方向性 内容 向いているケース
現職改善 担当業務の変更・部署異動・上司への相談・副業開始 環境・業務内容が主な不満の場合
情報収集 転職市場を調べる・求人票を見る・エージェントに相談 まだ転職を決めていない・比較基準がない段階
転職活動 本格的に求人応募・面接 方向性が固まり、動く決断ができた段階

どれが正解かは人によって異なります。ただ「何もしない」が最もリスクの高い選択になりやすいことは意識しておく価値があります。

現職でやりがいを増やす方法(まず試せること)

転職の前に、現職でできる改善策を探すことも一つの手です。

  • 担当業務の変更を打診する:上司に「別の業務も担当したい」と伝える
  • 社内異動を検討する:同じ会社でも部署が変わると環境が大きく変わることがある
  • 副業・社外活動を始める:仕事外で「自分がやりたいこと」に触れる機会を作る
  • 学習・資格取得で成長実感を得る:スキルが伸びている実感は満足度に影響する

ただし、「やりがいを増やす余地がない環境」かどうかを判断するためにも、外の世界を知ることは有効です。

動くのが怖いときの最初の一歩

「まあまあ」から抜け出したいと思っても、リスクを考えると動けなくなることがあります。

ただ「情報を集めること」と「転職すること」は別の行動です。まず転職エージェントに無料登録して、今の自分の市場価値を確認してみる。求人票を見て、他の環境がどういうものか知るだけでもいいです。

「情報を得た結果、今の職場が実は悪くないとわかった」という結果になることも多いです。情報収集はリスクが低い。動かないことの方が、長い目で見るとリスクになりやすいです。

なお転職活動の進め方や実際の求人確認は、ハローワークや各転職サービスの公式窓口で最新の情報を確認することをおすすめします。

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「まあまあ」は続けられてしまうから、厄介です。でも「続けられる」ことと「続けるべき」ことは、全然違います。

今の仕事を続けているのが「好きだから」なのか「やめる勇気がないから」なのか、一度だけ正直に自分に問いかけてみてください。

まとめ

  • 「不満がない」と「満足している」は別物。「まあまあ」状態は問題が見えにくいからこそ放置しやすい
  • やりがいが薄れる背景には「成長実感のなさ」「貢献の見えなさ」「方向性のズレ」という3つのパターンがある
  • 「まあまあ」を惰性で続けると、転職市場での選択肢と「自分で選んだ」という感覚が静かに失われていく
  • まず「今の仕事を自分で選んでいるか」を問い直すこと。転職を即決する必要はなく、情報収集から始めるのが低リスクな最初の一歩
  • 動かないことのリスクは、動くことのリスクより長期的には大きくなりやすい

よくある質問

Q. 仕事にやりがいを感じない20代は多いですか?

多いです。複数の調査によれば仕事への満足度は年齢層を問わず低い傾向が示されており、20代は「将来への不安」と「現状への曖昧な不満」が重なりやすい時期です。「自分だけおかしい」という心配は不要で、まず自分がどの原因に当てはまるかを整理することが、次のステップに繋がりやすいです。

Q. 仕事が嫌いじゃないけど満足もできない状態は普通ですか?

20代に非常に多い状態です。不満が明確でないため「贅沢な悩み」と感じやすいですが、この曖昧な満足のなさを放置するとキャリアの選択肢が静かに狭まるリスクがあります。「不満がない=満足」ではないということを認識するだけでも、次の行動に繋がりやすいです。

Q. 「まあまあ」の仕事を続けることは問題ですか?

続けられてしまうことが問題を見えにくくします。惰性で続けている時間が長くなるほど、転職市場での選択肢が狭まり、「自分の意志で選んでいる」という感覚も薄れていきます。すぐに転職が正解とは限りませんが、現状を意識的に選び直すことが大切です。

Q. やりがいを感じない仕事は転職すべきですか?

即座に転職が正解とは限りません。現職でやりがいを増やせる可能性も探りつつ、まず情報収集(転職市場・求人票を見る)から始めるのが低リスクな初手です。転職エージェントへの無料登録で市場価値を把握するだけでも、状況が整理されることが多いです。

Q. 仕事への満足感が低いとき、最初にすることは何ですか?

まず「今の仕事を自分で選んでいるか」を自問することです。「惰性」なのか「意志」なのかを区別するだけで、次のアクションが見えやすくなります。転職を即決する必要はなく、情報収集という低リスクな一歩から始めるのが現実的です。


著者について

20代の孤独・お金・キャリアの悩みを扱うブログ「20代の悩み(lonely20s)」の編集部。公的機関の統計・調査をもとに、20代の等身大の問いに向き合う記事を書いています。断定や(金融なら)投資推奨は行わず、読者が自分で判断できる情報整理を方針としています。

最終更新日:2026年6月16日